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アメリカのIT仕事事情

アメリカがITでトップを走る

 アメリカがITでトップを走る

日本でプログラマーというと、あまり成功しているイメージがありません。労働時間が長い、人材が足りてない、うつ病になる人が多い、難しいことをしているのに給料が見合ってない等々の声を聞きます。しかし、アメリカではProgrammer-プログラマーは高収入でエリート職扱いされているのをご存知でしょうか?

アメリカ人が優秀なのか?

筆者はアメリカ人が特別に優秀だとは思いません。

しかし、ウェブ開発で必要な気質の一つに「常に新しいものを勉強する」ということは、日本人よりもアメリカ人の方が向いてるかもしれない、と思います。また、日本人の気質というか、上からものを言われてそれを下の人間が解決していく、という構図はアメリカが最先端で取り入れてるウェブ開発のやり方にあまり向いていません。アメリカではかなり前から「アジャイルソフトウェア開発」-agile software developmentと言って、開発をしながらどんどん変更を取り入れるという手法をとって成功しており、日本人はコンサバで変化が好きではないのです。しかし、ウェブ開発のテクノロジーは日々更新されており、能率主義のアメリカでは良いテクノロジーはすぐに取り入れられます(1年くらいはギャップがありますが)。ウェブ開発者はむしろこの変化を好む気質の人の方が向いているのです。

アンギュラーJSやリアクトJSが開発された背景にもこうした背景があります。プログラミングにあまりにも時間がかかりすぎているので、作ったプログラミングを再利用して使えるような技術を開発し、プログラミングにかけるコストを減らそう、またサーバーからとってくる情報を極力減らして、サーバーで使うRAMの容量をミニマムにしたかったということが挙げられます。

日本人はもともとコツコツ一つのことをやり続ける気質を持っており、終身雇用を重視する感覚があります。とても素晴らしいことですが、この気質がウェブ開発をする際にはストレスになってしまうのです。

比べてアメリカ人は転職は当たり前、友人のアメリカ人も「同じ会社に2年と居たいと思わない」と日本人からすると若干ドライに感じる発言をします。しかし彼らがドライなのではなく、理由は「飽きてしまう」とうことでした。アメリカ人にしてみれば丁度仕事が飽きてきた頃に新しいことをする機会が与えられてむしろやる気がわくのです。

アメリカ人のプログラマーはうつ病にはならないのか?

日本と同じようにエンジニアを扱っていたらなると思います。しかし、アメリカは「テクノロジー、プログラミングがビジネスを作る」、多大な利益を産む、だから、プログラマーには効率よく働いてもらい、良い製品を作ってもらいたい、と思っており、労働環境にはかなり気を使っているのです。スタートアップの会社を訪問すると、エンジニアが気持ちよく過ごせるように工夫が沢山してあることが伺えます。人によっては無料のコーヒーとビールにアディクトさせられる、という人もいますが 笑。お菓子がタダで置いてあったり、休憩する場所がリラックス効果を最大限に活かせるようにしていたり、します。多くの会社がおもちゃを置いており、エンジニアが自由に遊べるようにしてあるの。日本では考え難いかもしれませんが、アメリカではエンジニアは仕事中にも遊びだして、自分の能率性を自分で管理し、上位管理職もそれを容認しているのです。優しいからではありませんよ。単純にその方が彼らのビジネスにとってプラスになる、という認識が高いのです。

また、クリスチャンの多いアメリカでは「働くことは罪」ですから、日本人に比べれば圧倒的に「仕事を怠ける」文化は強いのも事実です。

また、8時間以上労働をさせると能率とクオリティが落ちるという研究結果より、エンジニアを残業さえることはまずありません。もちろんどうしても、繁忙期にどうしてもということはなくもありませんが、稀です。アメリカでプログラマーとして働いている、というとかなりエリート視されます。

付け加えて、もしエンジニアの労働環境が悪く、うつ病で病院に行くことになったら、会社が訴えられたり、保証しないといけない病院代の額が日本とは全く違います。アメリカは裁判の国で、労働法はとても強いのです。

アメリカではプログラマーはいくらくらい貰っているの?

ニューヨークでプログラミングの仕事を見つけた場合、エントリーレベルで平均年収は60K、つまり600万以上、シニアプログラマー(なるには10年くらいは経験が必要ですが)になると年収二千万を超えます。

何故アメリカではプログラマーにそんなに給料を出せて、日本ではだせないのか?

アメリカで人が足りない分野というのはすぐに給料が上がります。需要と供給のバランスがありますから。しかし、日本ではなかなか給料が上がらないみたいです。日本では効率よく問題を解決するというより、クオリティを下げてなんとかする、という文化が強いように思います。また、筆者が思う理由は下記です。

  1. ほとんどのIT企業は元々はベンチャーです。日本は大きな会社にいて終身雇用してもらうという文化が強いので、なかなかベンチャー企業が大成功して給料をたくさん払うようになってない。
  2. アメリカのビジネスを発展させるノウハウは世界一。ビジネス拡大するための教育や、研究の数とクオリティが違います。
  3. アメリカでビジネスをやる時に受けられるサポートのレベルが違うのです。国もサポートしていますが、民間、個人レベルでもすぐに助け合います。例えばメンタリング。アメリカでベンチャー起業家が、まだ始めたばかりのベンチャー企業に無料でアドバイスをしたりして、コミュニティーサポートが豊かです。
  4. ITビジネスは人数が命。アメリカの人口は中国、インドに続いて3位、その数は2018年5月時点で、3億2775万人です。日本の人口は2019年で1億2614万人で、単純計算してもアメリカでブログで成功しただけで売り上げは3倍近くになります。
  5. 人間にやらせるより機械にやらせた方が能率が良い。アメリカの教育格差はまだまだ大きく、日本のように事務仕事なんて誰でもできる、ということではありません。また大学に行く費用が高く大学に行く=そのローンをその後に返す債務が生じることが多く、何かを学ぶスキルをつけることと収入は比例します。プログラミングが出来る人材=給料を払わないと見つからない、ということになります。
*Flamingod NewsはアメリカITの最新のニュースを日本語で紹介します。

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