アメリカではJavaScriptが一番人気
アメリカで何故JavaScript(JS)が使われているのか、ここで簡単に説明します。
アメリカでJavaScriptがどれだけ必要とされているのかわかるのは、恐らくこの二つのランキングでしょう。まず下記の日本のプログラミング言語別の年収ランキングをチェックしてください。データはビズリーチが発表した求人検索エンジン「スタンバイ」調べからです。
アメリカのプログラミング言語別年収 求人検索エンジン「DICE」調べ
簡単にプログラミング言語の説明をしましょう。
双方の国で一位になっているGOとはDevOps(デブオプス)に多用される言語で、C言語と類似。デブオプスは簡潔に言うと「開発チーム(Development)と運用チーム(Operations)がお互いに協調し合い、開発・運用するソフトウェア/システムによってビジネスの価値をより高め、確実かつ迅速にエンドユーザーに届け続ける」という概念のこと
日本で2位のScalaは、オブジェクト指向言語と関数型言語の特徴を持った言語で、サーバー言語です。米Twitterや米LinkedInなどが利用していることで知られます。日本国内ではランキングが高いのに対して、アメリカではランキングには入らない
日本で3位、アメリカでは7位のPythonと6位のRは、AI、データサイエンスに使われる言語です。機械学習や統計分析の需要は高まっており、サーバー言語としてはもちろんアメリカでも人気です
日本で4位のKotlinは日本では昨年比で求人数が5.3倍に増加していますが、アメリカではランキングに入りません。今年2019年にもGoogleがAndroidアプリ開発の公式言語として発表した為に人気になりました。「Kotlin」は、Androidアプリだけでなく、Webサービスの開発が出来、またJavaの既存のライブラリが利用可能であり、「Java」に代わる新たな言語として、さらに需要が高まると見られます。この理由か、日本では「Java」の求人数は多いものの、ランキングには入ってきません。
日本もアメリカでも5位、6位と安定した位置付けのTypeScriptは、マイクロソフト社が開発した言語で、「JavaScript」を拡張した静的型付け言語です。保守や運用がしやすい言語です。機能分割がしやすく設計されており、大規模アプリケーションのチーム開発用に開発されました。アメリカでもJavaScript->Java ->TypeScriptの順で需要の高い言語です。
Shellとはコマンドラインを認識する言語(例えばマックで言えばターミナルでコマンドラインを打つと、シェルが走ります)で、システムアドミンで使われます。サーバー管理する際に必須になる言語です。
アメリカでは3位、日本では9位のPerlはチケットを販売するサイト等々の、トラフィックがかなり多いウェブサイト制作に使われます。
SwiftはAppleがつくった言語で、主にアップル製品の開発に用いられます。
あまり重要ではないのでかなりザックリとした説明ですが、ここまで読まれて、ウェブサイト制作にはアメリカではJavaScript/Nodejsが人気をであることにお気づきいけましたでしょうか?TypeScriptはJavaScriptの姉妹であるのに関わらず、アメリカではTypeScriptとは別にJavaScriptの需要があるようです。
JavaScriptがアメリカで多用される理由:
- よりインタラクティブで、効率がよく、速いことからほとんどの代表的な大きなTECH企業がフロントエンドでJvaScriptを使用
- JavaScriptは元々ウェブ開発用に作られた言語であり、ウェブ開発をする際に一番能率の良い言語
- バーチャルリアリティや、インターネットオブシングスの分野で欠かせない言語となっており、同分野の開発で益々需要が高まっている
筆者が考えるJavaScriptが日本で多用されない理由:
- ReactJS, VueJS, ANgularJS、NodeJSの必要性の認識が低い
- ウェブの世界は目まぐるしく変化を遂げており、最新のテクノロジーを学ぶのに英語の壁有(説明が全て英語)で、日本語のページが出てくるまで時間がかかる
- 最新のウェブ開発情報がウェブ開発のエンジニアによって書かれてない為、最先端のプログラミング言語が使いたくても学べない